プールを再開するには

4月29日付のSwimming World誌。The Pool Management groupという団体のガイダンス。

ロックダウンが解除され始めたとき、プールはいかにして安全に開放することができるか?「プールマネージメント・グループ(PMG)」はプールの管理者や利用者に向けて、コロナ関連の指針を定期的にアップデートしている。米国内において外出制限が段階的に解除されたとき、どのようにしてプールを再開していくのかという問題である。

COVID-19の脅威の中で、安全な水泳環境をいかにして創出するか?

1.プール施設に、一度に入場できる人数の上限を設定する。
2.プールの利用を予約制とし、時間帯ごとにブロック分けする。
3.消毒作業の時間帯を設ける。
4.予約の方法を確立する。

序文

外出制限が解除となった後は、プールがウイルス感染拡大を防止できるような、安全な方法でオープンすることが重要である。良いニュースとしては、プールの環境それ自体が、感染阻止の目的に適っているということである。

●ソーシャルディスタンスの達成が容易

以下のことを組み合わせれば、プールとその周辺においてソーシャルディスタンスは十分に実現できる

●プールに使用される塩素は、コロナウイルスを無力化する
●アウトドアの解放された環境
●日光はコロナウイルスを死滅させる

安全なプール解放のための方策 その詳細

1.プールの新たな収容人数を定め、ソーシャルディスタンスを確保する(Social Distance Capacity)。
ソーシャルディスタンスポリシーが守られていたとしても、管理者としてはプールエリアの利用人数を制限したくなるかもしれない。これは基本的には新たな”Social Distance Capacity(SDC)”を作ることになる。人数制限を設ければ、人と人との間を6フィート(2m)あけるということが容易になる。

A)SDCを決める

では、6フィートの距離を保つには、どれくらいの人数を施設に入れることができるのか。あなたの地元の保健所に、はっきりとしたガイドラインがあるかもしれない。ガイドラインが無い場合は、いくつかの方法が考えられる。

同じ世帯の人間が一緒にプールを利用する場合、彼らは同じ場所に住んでいるわけだから、互いのソーシャルディスンタンスを実現できていないことが想定される。

以下に、プールにおけるSDCを決定するための方法を二つ挙げる。他にも保健所の試算や要請など、多くの方法があるだろう。

方法①
場所の広さを計算する方法として、イスを使う。一人掛けのイスを、それぞれ半径6フィート(2m)離した位置に置く。この計算でいくと、プールデッキ170平方フィート(約52平方m)あたりに一人ということになる。これはプールデッキにによくある長椅子2.5フィート×7フィートの広さである。

利用可能な(イスを置くことができる)デッキを、170平方フィートに分割する。

仮に、使えるデッキの広さが4,250平方フィート(1,300平方m)だとすると、4250÷170=最大収容人数は25人となる。

方法②
イスの幅が2.5フィートだとすると、2.5フィート+6フィート=8.5フィート(2.6m)。この8.5フィートがデッキスペースとなる。
デッキを横一直線に8.5フィートごとに分割し、イスを1脚ずつ置くことができる。
イスを置けるデッキの長さが220フィート(67m)ならば、最大収容人数は220÷8.5=25人となる。
場合によってはイスを前後2列ぶん置けるかもしれない。その場合は2×25=50人が最大収容人数である。

方法③
プールに来る1家族あたり、2脚のイスを使うと仮定する。この方法では、イス2脚ごとに6フィートの間隔をあける。
イスの幅が2.5フィート、イスAとAイスBのあいだが1フィート。2家族のあいだの間隔はソーシャルディスタンスの6フィート。
この方法では、最大収容人数が220÷6=36人となる。

B) 1滞在中の利用時間に制限を設ける

利用時間に制限を設けることによって、1日に利用できる人数を増やすことができる。これを実行するには、その日に利用する時間帯を指定することである。たとえば、1日を1.5時間ないし2時間ごとにブロック分けする。以下に例を挙げる。

例:

ソーシャルディスタンス・プールキャパシティは、時間帯1ブロックごとに25人とする。利用者は以下のようにプールを使う。

10:00~11:30  25人
12:00~13:30  25人
14:00~15:30  25人
16:00~17:30  25人
18:00~19:30  25人
20:00~21:00  25人

上記の例では、25人×6ブロック=150人が1日にプールを利用することができる。

C) 入退場と消毒の時間帯を設定する
上の例で言えば、ブロックとブロックのあいだに20~30分の休憩をはさむ。

●利用者は、入退場の際にソーシャルディスタンスを保つ。
●スタッフは消毒作業を行い、水質をチェックする。
●プールエリア内における人数は、キャパシティ未満を守る

2.消毒

プールの水は常に塩素によって消毒されているが、プール外のアイテムをさらに消毒する必要があるかもしれない。

●ドアノブ
●手すり、プールのはしご
●トイレのドア、蛇口、洗面台、石鹸、トイレットペーパー、タオルディスペンサー、水を流すときのレバー、オムツ台
●飲み物を供給する機材、飲料水器
●照明のスイッチ
●電話、非常ボタン、スパの調節ダイヤル
●「触れて稼働する」エリアの接触部分
●キーレスエントリーのリーダー、金庫

スタッフが不足しているプールにおいては、利用者が消毒の責任を負うか、あるいはスタッフがその手助けをする。スタッフが感染した場合は、消毒の回数を設定してやってもらう

3.ソーシャルディスタンス・キャパシティと利用スケジュールを履行し、プールを安全に再開する

ソーシャルディスタンスと利用時間の見積もりが終わったら、これを「どのように」実行するかを決める。

利用人数の制限にはいくつもの選択肢があるが、利用を最大化するための方法を以下に記す。いくつかの質問に対する回答によって決めるのがよいかもしれない。

●あなたの州(県)や地元自治体のガイドラインは?
●あなたのプールはどのくらい込んでいる?
●あなたのプールの利用者は、どのくらい利用規則に対し協力的か?
●利用者を穏やかな気持ちにさせるには?
●公平なガイドラインとは?

SDCとプール利用時間を実行するにあたってのオプション

A. テクノロジーを使う:オンラインでスケジュールのプラットフォームを作り、利用時間を予約できるようにする。

The Pool Management Group(PMG)はOmnifyと密に連携し、オンラインのスケジュール・プラットフォームをより使いやすく、プール側にもわかりやすいものに手直ししている。

PMGはその専門性を生かして、このプロジェクトにかかわっている。Omnifyの利用料から、我々が金銭的な利益を得ることはない。これは夏に向けて、プールにテクノロジーを手軽に利用してもらい、コロナウイルスの障害を乗り越えてもらうためである。

我々は「すべての人に」安全を保ち、夏のプールを楽しんでもらいたい。この情報を共有してもらえれば幸いである。プラットフォームも自由に使ってほしい。

Omnifyの参加には感謝申し上げる。同社は今回の申し出を、困難なときにコミュニティを支える一助になると考えて、引き受けてくれた。Omnifyは彼らのプラットフォームを格安で提供してくれており(月額49ドル)、またプール管理者のために、財源を投じて技術の刷新をしている。

Omnifyのプラットフォームについてのメモ

5月中旬まで、Omnifyではプール管理者との電話応対を受け付けており、システム管理者がプラットフォームを容易にできるよう手助けしている。

フェーズ1:5月中旬まで

●プールの利用: 全面的に営業
●プール管理者: システムをセットアップし、Ominifyのサポートデスクと電話でつなぐ。ウェブサイトで予約申し込み書に記入し、24~48時間以内にコールバックとする。

フェーズ2: 5月15日以降

●プールの利用: 全面的に営業
●プールのシステム管理者: 管理者によるオンラインをセットアップする。チャットによるヘルプ。

特徴

Omnifyのプラットフォームには以下のような特徴がある。

1.プールにおける人数を制限する効果(システム上で、時間帯ごとの申し込み数を設定できる)
2.利用時間のブロックを作り、利用者は好きな時間帯を予約できる。管理者は、どの時間帯に、どのくらいの長さで利用可能かを明確にす る。たとえば月~金で10時から正午、12時半から14時などというぐあいである。1日ごとに時間帯ブロックを作るには、2つのことが不可欠である。

●一日に利用できる人数を最大化する(6ブロックでそれぞれ25人ならば、25×6=150人)
●ブロックとブロック間に時間を空け、消毒作業と利用者の入退場にあてる(出入り口の混雑を避ける)

3.予約の際に、プールの利用規約と免責事項について同意を求める

4.リンクの張られたウェブページを、個別に受け取ってもらう。利用者は、プラットフォーム管理者の介在なしに予約の申し込みや変更を行うことができる。

5.利用人数や時間帯を、それまでの動向や将来的な予測に応じて、変更できるようにしておく。

SDCや利用時間を実施するための、オフラインの選択肢

B. 基準利用者数の順守

利用者は、最大収容人数に達していない場合のみ、プールエリアに入る。人数に達しているかどうかは、プールに来てみないとわからない。利用人数の規約を、ニュースレターなどで通知する。最大収容人数と、ソーシャルディスタンス6フィートの旨を、張り紙で知らせる。例を以下に挙げる。

C. プールスタッフは、入場者数を先着順で制限することができる

入場係は入場した人数をカウントする。また入り口の消毒作業をおこなう。

D. 特定のグループのために、特定の日と時間帯を設ける。

たとえば、A町とB町の人は何曜日の何時から利用できる、というふうに決める。C町とD町の人は別の日に利用する。このやり方で来場者を制限し、実際に来たときに満員にならないようにすることができる。

E. 番地によって時間指定をする

Dと似ているが、番地によって日時を指定する。末尾が偶数の番地と、奇数の番地を分けるなどである。

注:プールスタッフが、ソーシャルディスタンスの指示をできないことも考えられる。誰と誰が一緒に住んでいるのかわからないからである。ライフガードは、プール監視以外の役割を持つことはできない(監視に集中する)。

4.プールの備品

プールの備品を、利用者が使うたびに消毒するのは現実的ではない。ゆえに利用者が各自イスを持ってくるということも考えてよい。

5.プールでの活動内容

グループで行うゲーム、たとえば水中バレーやバスケ、プール横断競争などは、密集になるので中止すべきである。子供たちのソーシャルディスタンスについては、ライフガードではなく父兄や付き添いの人間が責任を負う。

6.有限責任

A.免責同意書については、弁護士に相談する

以下は、免責同意書のサンプルである。プール利用を予約する際、同意書にサインする手続きが必要となる。このサンプルはサンフランシスコのBoys and Girls Clubのものである。

「この同意書に署名することによって、私は新型コロナウイルスの感染性を認識しているものとします。また、自分とその家族に対するリスクを想定し、プール施設にいることによってウイルスにさらされる可能性があり、結果として疾患やケガ、障害、死亡につながりうるということに同意するものとします。私は、コロナに感染するリスクが、自分や他者の活動、不作為、あるいは不注意によって生じるものであり、管理組合やプール管理業者の従業員、ボランティア、プログラム参加者とその家族についてもこれに含まれることを理解します。私は前述のリスクをすべて理解し、私とその家族が、プールの利用とその活動への参加によって「請求」を受けるおそれがあることに同意します。自分とその家族を代表し、私はこれによって、管理組合、管理会社とその従業員、代理人等に対し、いかなる法的責任も問わないことをここに誓約し、関連する損害、費用等の負担を求めないことを誓います」

B. プールを安全に再開するための同意書署名

この同意書を大きな文字でプリントし、プールの入り口の目立つ場所に掲示する。

同意書は、自治体の要請内容やプールそれぞれの規約に応じてカスタマイズする。

コロナウイルスについての警告

この警告は大きな文字でプリントし、入り口の目立つ場所に掲示する。文言は、自治体の要請内容やプールの規約に応じてカスタマイズする。

<新型コロナウイルスについての警告>

●感染症を起こすウイルスにさらされる危険があります
●入場者は自らを防御する責任を負い、自分の手と、触れたものに対して消毒する義務があります。
●せき、熱などの症状がある人は利用しないでください。
家族以外の利用者との間を6フィート以上に保ってください。
プールに入っているとき以外は、マスクを着用してください。

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